「電気とガスをセットでまとめると安くなりますよ」と、東京電力も東京ガスもPRしていますよね。
でも、実際のところ、どちらが安くなるのかイマイチわかりにくくありませんか?
東京電力と東京ガスの電気料金の比較をしているサイトはよく見かけますが、電気とガスのセット割の比較はあまり見かけません。
そこで、電気代とガス代、セット割を適用するなら東京電力と東京ガス、どちらでまとめた方が安くなるのかについて比較しました。
ちょっと長くなってしまいましたが、この記事を見ていただければ失敗しない選び方ができます。
目次
東京電力と東京ガスは結局どっちがお得?シンプルでわかりやすい選び方


- ガス代が高いとお困りのご家庭は、東京電力でセットにする
- 電気代が高いとお困りのご家庭は、東京ガスでセットにする
※ガス床暖房を使用していてガス代が高い場合は、「東京ガス」でセットにした方が安くなります。
「色々調べたり、考えたりするのは面倒」という方は、これだけでOKです!
- 東京電力はガス代を安くすることで「電気+ガス」で顧客を囲い込む
- 東京ガスは電気代を安くすることで「ガス+電気」で顧客を囲い込む
つまり、相手の会社の得意な分野を安くすることで、お客さんを奪うわけです。
東京電力と東京ガスが戦いをしてくれるほど、我々消費者は料金が安くなる恩恵を受けられるということですね。
ここからは、もっと具体的に東京電力と東京ガスのセットプランの比較をしていきます。
東京電力と東京ガスの4つの違いを比較
東京電力と東京ガス、4つの違いを比較しました。
- 料金プラン
- 料金比較
- 口コミや評判
- 付属サービス
東京電力と東京ガスの料金プラン
どちらでまとめた方が安くなるかの比較の前に、東京電力と東京ガスのプランを簡単に紹介します。
各プランの説明がややこしいなぁと感じたら、読み飛ばして料金比較にいってもらって大丈夫です!
プランを細かく知ることが重要ではなく、「どちらでまとめた方が安くなるのか?」が重要な(知りたい)方がほとんどだと思いますので。
あと、プランの詳細を知らなくても、それぞれの公式サイトで料金シミュレーションすれば、自動的に最適なプランを教えてくれます。
東京電力でまとめる場合の「電気」「ガス」のプラン
東京電力で電気とガスをまとめる場合、下記のプランへの切り替えが必要です。
- 電気:スタンダードS(もしくはスタンダードL)
- ガス:とくとくガスプラン
東京電力 スタンダードプラン
※スタンダードプランには【スタンダードS】と【スタンダードL】の2種類ありますが、一般家庭は【スタンダードS】プランです。
スタンダードSは、多くの家庭が契約している「東京電力 従量電灯B」に相当するプランです。
従量電灯Bは10A~60Aまでアンペア数が選べるプランで、各家庭により契約が異なります。
東京電力で「電気とガスのセット」にするためには、「スタンダードS」への切り替えが必須です。
電気料金は従量電灯Bと同じなので、スタンダードSに切り替えても電気代は安くなりません。
あと、スタンダードSは解約時に解約手数料550円がかかります。
東京電力 とくとくガスプラン
東京ガスの「一般料金」のガス契約よりも、約3%おトクになるプランです。(ただし床暖プランは対象外)
電気とガスのセット割で電気代が毎月100円割引になります。
電気のスタンダードSプランと違い、途中解約の事務手数料はありません。
東京ガスでまとめる場合の「電気」「ガス」のプラン
東京ガスで電気とガスをまとめる場合、下記のプランへの切り替えが必要です。
- 電気:ずっとも電気1(ずっとも電気1S)
- ガス:契約中のプランでも可(現在の契約プランが「一般料金」の場合、「ずっともガス」に変更した方がおトク)
東京ガス ずっとも電気1(ずっとも電気1S)
ずっとも電気は、東京電力の「従量電灯B」よりも電気料金が安くなります。
いま契約している東京電力のプランによって、「ずっとも電気1」か「ずっとも電気1S」を選ぶ必要があります。
【プランを選ぶ目安】
- ずっとも電気1がオススメの家庭:契約電流が30A~60Aの家庭。3人以上の家庭、昼間に電気を使う、ペットを飼っている、自宅で仕事をしている、など
- ずっとも電気1Sがオススメの家庭:契約電流が10A~60Aの家庭。1人暮らし、2人暮らしで共働き、外出することが多い、電気代は常に節約している、など
目安を紹介したものの、東京ガスの公式サイトで料金シミュレーションをすれば、自動的に最適なプランが出てきますので特に気にされる必要はありません。
あと、ずっとも電気は解約金や手数料は無料です。
東京ガス ずっともガス
「ずっともガス」は、東京ガスのガスプラン「一般料金」よりもお得になります。
ただし、月々のガス使用量が10㎥以下(月々2,200円程度)の方は、ずっともガスに切り替えるとガス代が高くなってしまいます。(MAX100円程度高くなる)
ガスの契約を「ずっともガス」に変更しなくても東京ガスのセット割は適用されるので、無理に切り替える必要はありません。
あと、ずっともガスも解約金や事務手数料は不要です。
契約期間は1年間、解約金・違約金は0円
東京電力と東京ガス、どちらも契約期間は1年間です。
ただ、途中解約したとしても、解約金や違約金は0円なので実質縛りがありません。
解約金や違約金はありませんが、東京電力の「スタンダードS」は解約事務手数料が550円かかります。
では、ここからは実際に「電気代とガス代がどのくらい安くなるのか?」を、料金ごとにシミュレーションした結果を紹介していきます。
東京電力と東京ガスの料金比較|セット割はどっちが安くなる?
まず、実際どのくらい安くなるのか目安をご紹介します。
東京電力でまとめた場合
ガス料金が東京ガスの「一般料金」と比べて、約3%安くなります。
あと、電気とガスをセットにすることで、電気代が毎月100円安くなります。
つまり、東京電力でまとめるメリットは【東京ガスのガス代より約3%安くなる金額 + 電気代100円(年間1,200円)】です。
東京ガスでまとめた場合
契約容量や電気代によって変わるので一概に「何%安くなります」とは言えませんが、現在の電気代が高ければ高いほどお得になります。
電気とガスをセットにすることで、毎月の電気料金の基本料金から270円(税込)割引されます。
つまり、東京ガスでまとめるメリットは【東京電力の電気代より安くなる金額 + 電気基本料金270円(年間3,240円)】です。
一般家庭の場合、基本的に電気代の方が高いご家庭が多いです。
ですので、それに合わせて3パターンのシミュレーションをしてみました。
- 電気代5,000円、ガス代5,000円
- 電気代10,000円、ガス代6,000円
- 電気代10,000円、ガス代8,000円
電気代5,000円・ガス代5,000円くらいの場合の比較
シミュレーション条件
- 電気:東京電力 従量電灯B 30Aを契約中
- ガス:東京ガス 一般料金を契約中
- 浴室乾燥機や床暖は利用していない
- 月々の電気料金:5,000円程度(電気使用量185kWh/月平均)で試算
- 月々のガス料金:5,000円程度(ガス使用量32㎥/月平均)で試算
<<1年間で安くなる金額の目安>>
東京電力 | 東京ガス | |
電気代 | 約1,200円 | 約1,200円 |
ガス代 | 約1,800円 | ー |
合計金額 | 約3,000円 | 約1,200円 |
※安くなる金額はおおよその料金です。
電気代・ガス代ともに月々5,000円程度の場合は、東京電力でまとめた方が安くなります。
電気代10,000円・ガス代6,000円くらいの場合の比較
シミュレーション条件
- 電気:東京電力 従量電灯B 40Aを契約中
- ガス:東京ガス 一般料金を契約中
- 浴室乾燥機や床暖は利用していない
- 月々の電気料金:10,000円程度(電気使用量340kWh/月平均)で試算
- 月々のガス料金:6,000円程度(ガス使用量38kWh/月平均)で試算
<<1年間で安くなる金額の目安>>
東京電力 | 東京ガス | |
電気代 | 約1,200円 | 約6,600円 |
ガス代 | 約2,100円 | ー |
合計金額 | 約3,300円 | 約6,600円 |
※安くなる金額はおおよその料金です。
月々の電気代10,000円・ガス代6,000円程度の場合は、東京ガスでまとめた方が安くなります。
電気代10,000円・ガス代8,000円くらいの場合の比較
シュミレーション条件
- 電気:東京電力 従量電灯B 40Aを契約中
- ガス:東京ガス 一般料金を契約中
- 浴室乾燥機や床暖は利用していない
- 月々の電気料金:10,000円(電気使用量340kWh/月平均)で試算
- 月々のガス料金:8,000円(ガス使用量52㎥/月平均)で試算
<<1年間で安くなる金額の目安>>
東京電力 | 東京ガス | |
電気代 | 約1,200円 | 約6,600円 |
ガス代 | 約2,700円 | ー |
合計金額 | 約3,900円 | 約6,600円 |
※安くなる金額はおおよその料金です。
月々の電気代10,000円・ガス代8,000円程度の場合は、東京ガスでまとめた方が安くなります。
比較の結果、東京ガスのセット割にした方が安くなることが多かったです。
東京電力でもポイントや1年目のみのキャンペーンを含めるとお得感はありますが、実質の電気代やガス代はあまり安くならないことには注意が必要です。
「東京電力と東京ガスどちらでまとめるべきか?」に迷ったときは、「電気代が安くなった方が家計に嬉しいのか?」「ガス代が安くなった方が家計に嬉しいのか?」といった基準で判断してみてください。
一人暮らしの場合、東京電力と東京ガスどちらでセットにするべき?
一人暮らしの場合、電気代とガス代がそこまで高くないこともありますよね。
そんな時、
- どちらでまとめるべきなのか?
- そもそもまとめない方がいいのか?
一人暮らしであっても、電気とガスをまとめるメリットはあります。
選ぶポイントは、こちらの東京電力と東京ガスのセット 一人暮らしの場合まとめるならどっちがお得?で詳しくご紹介していますので、参考にしてください。
では、次はセット割にした方の口コミについて紹介していきます。
東京電力と東京ガスのセット割の評判や切り替えた方の口コミ(アンケート結果)
東京ガスに切り替えた人の割合が多かった
アンケートの結果、東京ガスでセット割にした人のほうが圧倒的に多かったです。
60人にアンケートを取った結果、
- 東京電力でセット割にした人:12人
- 東京ガスでセット割にした人:48人
という結果でした。
東京ガスでセットにした理由で多かったのは「東京電力より安くなったから」です。
東京電力でセット割にした人の口コミ
東京電力から「まとめるとお得になる」と言われたので切り替えました。
あまり安くなったような感じはしませんが、請求が一つにまとまったのでその点は良かったです。
東京ガスと比較した結果、東京電力の方がお得とわかったので切り替えた。
ただ、正直あまり変わらないので、東京ガスでまとめようか検討中。
選べる会社が多すぎてどこがいいかわからず、面倒なので東京電力にしました。
以前よりは光熱費が安くなったと思います。
東京ガスでセット割にした人の口コミ
新しく個人情報の入力をしたり、支払い方法の登録をしなくて良かったので東京ガスで契約した。
ガス代よりも電気代が高かったので、まとめることで電気代がかなり安くなった。
東京電力にはいいイメージがない。
東京ガスの方が断然安い。
一般的にはガス代よりも電気代の方が高い家庭が多いので、電気代が安くなる東京ガスでまとめる人が多いようですね。
東京電力と東京ガスのその他のサービス比較
電気料金やガス料金がお得になるだけではなく、生活トラブルに備えたサービスも充実しています。
まずは、東京電力のサービスから見てみましょう。
TEPCO(東京電力) ガス機器修理サービス
ガス料金プランに加入すると、ガス機器の無料修理(最大50万円まで)を受けることができます。
対象機器と条件は以下の通りです。
- ガスコンロ
- ガス給湯器
- ガスファンヒーター
- ガス床暖房
- 浴室暖房乾燥機
ただし、設置・購入から10年以内のもので、JIA認証の家庭用ガス機器に限る
では、次は東京ガスのサービスを見てみましょう。
東京ガス 電気トラブルサポート
自宅の電気設備や通電不良に関するトラブルが発生した時の無料訪問サービスです。
トラブルサポートの詳細は以下の通りです。
出典:東京ガス公式サイト
東京ガス 生活まわり駆けつけサービス
水まわり、玄関鍵、窓ガラスのトラブルに24時間365日対応してくれるサービスです。
通常15,000円程度かかる、出張費・30分以内の作業費が0円になります。
詳細は以下の通りです。
出典:東京ガス公式サイト
東京ガストリプル割
NTT東日本のフレッツ光と東京ガス提携プロバイダを利用していると、年間1,200円~3,800円の節約になるサービスです。
提携プロバイダは以下の通りです。
- アサヒネット
- エキサイト
- ビッグローブ
- ディーティーアイ
- プララ
- ソネット
- ニフティ
出典:東京ガス公式サイト
東京電力と東京ガス|電気とガスをセットにするメリットとデメリット
ここまで料金の比較をしてきましたが、電気とガスをセットにするメリットとデメリットについてもご紹介しておきます。
メリットは2つ、デメリットは1つです。
【メリット①】電気とガスを別々に契約するより安くなる
「光熱費が安くなる」
これが電気とガスをまとめる一番のメリットです。
電気は東京電力・ガスは東京ガス、と別々に契約するよりも、どちらかにまとめることで今よりも光熱費が安くなります。
【メリット②】請求が一つにまとまるので管理がラクになる
電気とガスの契約をまとめることで支払いが一つにまとまり、管理がラクになります。
【デメリット】検針票の発行手数料がかかる
検針票が発行されなくなるので、料金はインターネットのweb明細での確認になります。
検針票を郵送で送ってもらう場合、手数料110円(税込)がかかります。
東京電力と東京ガスのよくある質問
賃貸でも契約できる?
賃貸マンションやアパートでも契約できます。
ただし、マンションの大家さんや管理会社が一括で電気の契約をしている場合は、残念ながら契約できません。
電気代を電力会社ではなく、マンションの大家さんや管理会社に支払っている場合は「一括受電契約」になっています。
工事や工事費用はいるの?
基本的に工事はありません。
なので、工事費用も発生しません。
電気メーターが「スマートメーター」に切り替わっていない場合は工事がありますが、工事費用はいりません。
電力会社を切り替えればメーターの手配もやってくれるので、特に気にする必要はありません。
切り替えに必要な費用は?
切り替えに必要な費用は0円です。
東京電力と東京ガスって同じ会社になった?
「東京電力と東京ガスって合併したの?」
「提携したから料金プランが安くなったの?」
といったことを聞くことがありますが、同じ会社になったわけではありません。
電力自由化・ガス自由化になったことで、電気もガスも販売できるようになっただけです。
切り替えたけど東京ガス(東京電力)に戻すことはできる?
戻すことは可能です。
東京ガス(東京電力)に戻す際に、工事は必要ありません。
東京電力と東京ガスだと安いのは? まとめ
東京電力と東京ガス、どちらでまとめるべきかを選ぶときの簡単な基準は、
- ガス代が高いとお困りのご家庭は、東京電力でまとめる
- 電気代が高いとお困りのご家庭は、東京ガスでまとめる
ということです。
月々の料金の目安は下記のような感じです。
- 月々の電気代5,000円、ガス代5,000円くらいの場合だと、東京電力
- 月々の電気代10,000円、ガス代6,000円くらいの場合だと、東京ガス
- 月々の電気代10,000円、ガス代8,000円くらいの場合だと、東京ガス
どちらの会社でまとめるにしても、電気とガスを別々に契約しているよりもお得です。
東京ガスと東京電力の比較は、東京ガス電気のまとめ| 東京電力との料金比較や一本化にするメリットデメリットでも詳しく紹介しているので参考にしてください。
電気とガスの検針票(「供給地点特定番号」や「お客さま番号」がわかるもの)があれば、必要事項を入力するだけで切り替え手続きが完了します。
ですので、契約変更手続きは5分~10分あれば完了しますので、「光熱費を少しでも安くしたい」とお考えであれば、この機会に切り替えてみると良いですね。